同意モード(Consent Mode)は、訪問者の Cookie に関する判断を Google のタグへ伝える信号の層です。同意があれば計測は通常どおり動き、拒否された場合はタグが完全に黙るのではなく制限モードに切り替わり、識別子を含まない信号を送ります。第2版は広告データに関する2つの信号を追加し、この区別をより明確にしました。導入していない場合、拒否したユーザーからは何も届かず、そのコンバージョンは計測の外に置かれます。
4つの同意信号は何をするのか?
同意モードは1つのオンオフではありません。ユーザーの判断を4つの領域に分けます。正しい設定では、Cookie バナーでの選択がこの4つに1対1で反映されます。
- 分析用の保存:分析目的の Cookie を使ってよいかを決めます。
- 広告用の保存:広告目的の Cookie を対象とし、リマーケティングの対象に直接効きます。
- 広告のユーザーデータ:広告目的で Google にユーザーデータを送ってよいかを示します。
- 広告のパーソナライズ:パーソナライズされた広告を配信してよいかを制御します。
同意の拒否は計測にどう効くのか?
影響は3か所に現れ、強さは同じではありません。直接計測されるコンバージョンは減り、推計が入ると合計は部分的に戻りますが、リストの規模が最も強い打撃を受けます。対象に加わるには広告用の保存の同意が必要だからです。
同意モードはどう設定するのか?
設定は4ステップで、最後の工程が最も省略されます。バナーを入れるだけでは足りません。そこで得た判断が本当にタグへ届いているかを確認する必要があります。
- 同意管理ツールを選ぶ:Google と互換性のある認定済みの Cookie バナーを使う。
- 信号をつなぐ:バナーの選択が4つの同意信号に正しく対応しているか確認する。
- タグを制御する:拒否されたカテゴリでタグが発火しないようにする。この接続はタグマネージャで作ります。
- 検証する:ブラウザで拒否して、タグが制限モードで動くことを確かめる。
同意率はどう上げるのか?
同意率はバナーの設計で明確に変わります。ただし境界線があります。拒否の選択肢を隠す、色のコントラストで誘導するといった設計は、法的なリスクを生み、信頼も損ねます。正しいのは、同意の求め方を誠実で分かりやすくすることです。
- 何のために求めるかを言う:「体験の向上」ではなく具体的な利点を。交換条件が分かれば同意は増えます。
- 2つの選択肢を対等に見せる:同意と拒否のボタンは同じ見え方に。法的にも倫理的にも必要です。
- バナーを軽くする:表示を遅らせる重いバナーは、同意率も表示速度も下げます。
- 何度も聞かない:判断を記憶する。毎ページ聞き直すバナーは離脱を招きます。
コンバージョン数が合わないのはなぜ?
Ads Sensor は広告プラットフォームを GA4 と並べ、計測の差を AI 分析で説明します。
同意による損失はどう補うのか?
同意モードは損失を減らしますが、ゼロにはしません。残りの穴を塞ぐ道は2つ。サーバ側の計測と、自社データです。サーバ側送信はブラウザの制限に依存せず信号の一部を取り戻します。方法はサーバサイド計測で解説しました。Meta 側の対応はコンバージョン API の設定です。長期的に最も堅いのは自社データの蓄積で、ファーストパーティ データ戦略をご覧ください。
同意モードを入れないとどうなるのか?
結果は2つです。計測面では、拒否したユーザーから何の信号も届かず、コンバージョンは過少報告になり、自動入札は弱いデータで学習します。コンプライアンス面では、拒否後も発火し続けるタグはデータ保護規制の観点で重大なリスクになります。GA4 とプラットフォームの数字の差の一部もここから来ます。コンバージョン差の記事もご覧ください。
同意モードはコンプライアンスのチェック欄ではなく、計測基盤の一部です。プラットフォーム間の差を1画面で見たいなら、Ads Sensor のベータに登録してください。