GA4

同意モード v2:設定方法と計測への影響

同意モードは、ユーザーが拒否したときに計測を丸ごと失う代わりに、部分的な信号を残す仕組みです。ただし正しく配線されている必要があります。

同意モード(Consent Mode)は、訪問者の Cookie に関する判断を Google のタグへ伝える信号の層です。同意があれば計測は通常どおり動き、拒否された場合はタグが完全に黙るのではなく制限モードに切り替わり、識別子を含まない信号を送ります。第2版は広告データに関する2つの信号を追加し、この区別をより明確にしました。導入していない場合、拒否したユーザーからは何も届かず、そのコンバージョンは計測の外に置かれます。

4つの同意信号は何をするのか?

同意モードは1つのオンオフではありません。ユーザーの判断を4つの領域に分けます。正しい設定では、Cookie バナーでの選択がこの4つに1対1で反映されます。

  • 分析用の保存:分析目的の Cookie を使ってよいかを決めます。
  • 広告用の保存:広告目的の Cookie を対象とし、リマーケティングの対象に直接効きます。
  • 広告のユーザーデータ:広告目的で Google にユーザーデータを送ってよいかを示します。
  • 広告のパーソナライズ:パーソナライズされた広告を配信してよいかを制御します。

同意の拒否は計測にどう効くのか?

影響は3か所に現れ、強さは同じではありません。直接計測されるコンバージョンは減り、推計が入ると合計は部分的に戻りますが、リストの規模が最も強い打撃を受けます。対象に加わるには広告用の保存の同意が必要だからです。

同意モード の 有無による違いありなし10062計測 された CV10088推計 込みの 合計10041リストの 規模参考値
同意モードの有無による計測の差。最大の損失はリスト側にあります。

同意モードはどう設定するのか?

設定は4ステップで、最後の工程が最も省略されます。バナーを入れるだけでは足りません。そこで得た判断が本当にタグへ届いているかを確認する必要があります。

  1. 同意管理ツールを選ぶ:Google と互換性のある認定済みの Cookie バナーを使う。
  2. 信号をつなぐ:バナーの選択が4つの同意信号に正しく対応しているか確認する。
  3. タグを制御する:拒否されたカテゴリでタグが発火しないようにする。この接続はタグマネージャで作ります。
  4. 検証する:ブラウザで拒否して、タグが制限モードで動くことを確かめる。
同意モード の 導入手順1バナー を 選ぶ認定された 同意管理 ツール2信号 を つなぐ4つの 同意種別 を 対応づける3タグ を 制御同意が なければ 発火 しない4検証 するブラウザ で 同意状態 を 確認
設定の順序:バナー、信号の対応づけ、タグの制御、そして検証。

同意率はどう上げるのか?

同意率はバナーの設計で明確に変わります。ただし境界線があります。拒否の選択肢を隠す、色のコントラストで誘導するといった設計は、法的なリスクを生み、信頼も損ねます。正しいのは、同意の求め方を誠実で分かりやすくすることです。

  • 何のために求めるかを言う:「体験の向上」ではなく具体的な利点を。交換条件が分かれば同意は増えます。
  • 2つの選択肢を対等に見せる:同意と拒否のボタンは同じ見え方に。法的にも倫理的にも必要です。
  • バナーを軽くする:表示を遅らせる重いバナーは、同意率も表示速度も下げます。
  • 何度も聞かない:判断を記憶する。毎ページ聞き直すバナーは離脱を招きます。
バナー設計 別の 同意率74 %単純な 同意61 %詳細な 選択48 %スクロール 型33 %誘導的な 設計参考値
バナー設計別の参考同意率。誘導的な設計は法的リスクを生みます。

コンバージョン数が合わないのはなぜ?

Ads Sensor は広告プラットフォームを GA4 と並べ、計測の差を AI 分析で説明します。

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同意による損失はどう補うのか?

同意モードは損失を減らしますが、ゼロにはしません。残りの穴を塞ぐ道は2つ。サーバ側の計測と、自社データです。サーバ側送信はブラウザの制限に依存せず信号の一部を取り戻します。方法はサーバサイド計測で解説しました。Meta 側の対応はコンバージョン API の設定です。長期的に最も堅いのは自社データの蓄積で、ファーストパーティ データ戦略をご覧ください。

4つの信号
同意モードが個別に管理する同意の種類
リスト
拒否の影響を最も強く受ける領域
検証
設定で最も省略されがちな工程

同意モードを入れないとどうなるのか?

結果は2つです。計測面では、拒否したユーザーから何の信号も届かず、コンバージョンは過少報告になり、自動入札は弱いデータで学習します。コンプライアンス面では、拒否後も発火し続けるタグはデータ保護規制の観点で重大なリスクになります。GA4 とプラットフォームの数字の差の一部もここから来ます。コンバージョン差の記事もご覧ください。

同意モードはコンプライアンスのチェック欄ではなく、計測基盤の一部です。プラットフォーム間の差を1画面で見たいなら、Ads Sensor のベータに登録してください。

よくある質問

同意モードはすべてのサイトで必須ですか?
対象とする市場のデータ保護規制と、利用している Google 製品によります。欧州のユーザーに Google の広告製品で配信する事業では、実務上ほぼ必須になっています。自社の状況は法務にご確認ください。
推計コンバージョンはどのアカウントでも出ますか?
いいえ。推計は一定のデータ量を超えたときに働きます。流入が少ないアカウントでは推計が行われず、直接計測されたコンバージョンだけが表示されます。
同意モードを入れれば失った成果は戻りますか?
部分的には戻ります。拒否したユーザーからも識別子のない信号を受け取れるようになり、推計の土台ができます。ただし同意のない流入の計測が、同意のある流入と同じ精度になることはありません。
Cookie バナーを外したらどうなりますか?
短期的には計測が改善したように見えるかもしれませんが、これは規制違反であり重大なリスクを伴います。加えて主要プラットフォームは、同意信号のない流入の扱いをすでに制限し始めています。
タグマネージャなしで設定できますか?
技術的には可能ですが実務では困難です。タグマネージャなら同意状態を1か所からすべてのタグへ渡せ、保守も容易になります。詳しくはタグマネージャの導入をご覧ください。

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